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24時間換気システムの特徴や選び方!

2020年05月29日

2003年に建築基準法が改正され、24時間換気システムの設置が義務付けられるようになりました。それ以降に建てられる一戸建て住宅は気密性が高くなり、建材に含まれる化学物質や湿気が原因で健康に悪影響が及ぶ危険性があります。このため、現在は全ての住居で24時間換気システムの設置が義務化されました。空気を循環させることで細菌・ウイルスやハウスダストなどを排気して新鮮な空気を取り入れることができるので、衛生面で住環境が改善されるというメリットがあります。換気システムを常時稼働させると電気代がかかるので、省エネ性能を考慮してシステムを選ぶことが大切です。

一般的に24時間換気システムは、外気を屋内に取り入れる吸気口と室内の空気を排出する排気口から成ります。吸気口と排気口のいずれかまたは両方に換気扇を取り付けることで、空気を循環させます。24時間換気システムには、装置の形式ごとに3種類の方式(第1種換気・第2種換気・第3種換気)が存在します。それぞれの方式でメリットとデメリットがあるので、住宅の大きさや電気代などを考慮して選ぶことが大切です。

第1種換気は吸気口と排気口の両方に換気扇を取り付けるもので、新鮮な空気を多く取り込んで室内の空気を強制的に排気します。この方式だと空気循環の効率が高くなりますが、換気扇を2つ稼働させるので電気代が2倍になります。また吸気口と排気口に熱交換器を設置することで、冷暖房代を節約することが可能です。この方式は強制的に外気を吸気をするので、吸気口の部分にフィルターが必要になります。一般的に第1種換気は、大規模なホールや各種施設に設置されます。

第2種換気は吸気口の部分にのみ換気扇とフィルターを取り付けておき、古くなった室内の空気は排気口から自然に押し出されます。室内の気圧を高くすることができるので、外の塵や花粉などが屋内に侵入するのを避けることができます。第2種換気は工場・研究所・病院などのクリーンルームに多く用いられます。

第3種換気は排気口の部分にのみ換気扇を取り付けて、建物内の空気を外に排気する方式です。この方式の換気装置は低コストなので、マンションや一戸建て住宅に設置されています。第3種換気は湿気が室内に溜まりにくいので、木造住宅を長持ちさせるのにおすすめです。換気扇の数が1個だけなので、第1種換気と比べて電気代が半分で済みます。一般的な住宅であれば、第3種換気を選ぶことができます。